「Vivaldi」ブラウザーを手がけるノルウェーのVivaldi Technologiesは、積極的に新しいオプションを追加する方針を貫いてきた。これまでに導入された機能にはマウスジェスチャー、タブのタイル表示、カスタマイズ可能なキーボードショーカットなどがある。Vivaldiは現地時間6月9日、さらに2つの主要な新機能を発表した。電子メールアプリとカレンダーの機能だ。
提供:Stephen Shankland/CNET最新バージョンの「Vivaldi 4.0」では、メールアカウントを1カ所に集約し、複数アカウントの電子メールを閲覧、作成、管理できるようになる。この「Vivaldiメール」はブラウザーに組み込まれたメールクライアントで、現在ベータ版となっている。
また、「Vivaldiカレンダー」のベータ版では、カレンダーを1台のコンピュータでのみ使用するか、「Googleカレンダー」などのオンラインカレンダーを使用するかを選択することが可能になる。
Vivaldiはブログ記事の冒頭で、「Vivaldiブラウザーは2021年最大のリリースとなる4.0で、まさにビッグテックに代わる選択肢を提供」するとしている。
Vivaldiのアプローチは、パーソナルコンピューターの利用形態としては、過去への回帰のようでもあるかもしれない。1990年代には、「Unix」のテキストユーティリティを使いこなせない人は、自分のPCに電子メールソフトウェアを導入する必要があった。そして、メールクライアントの「Eudora」やメール処理も可能なブラウザー「Netscape Navigator」といったツールが登場した。今ではこれらの製品は姿を消し、私たちの多くは、「Gmail」や「Outlook.com」などのウェブベースのメールサービスや、スマートフォンに搭載されたメールアプリで満足している。
Vivaldiは、同社のメールクライアントに搭載されたさまざまな機能がパワーユーザーに歓迎されると考えているようだ。たとえば、複数の電子メールアカウントをまとめて管理できる受信箱、メーリングリストなどを検出し、メールを見つけやすいように自動的に分類する機能、複数のタスクを並行して進めやすくなるタブ型インターフェース、オフラインでも検索可能なローカルメールデータベースなどだ。
このほかVivaldi 4.0には、人工知能(AI)ベースの技術を利用するLingvanexとの提携による翻訳機能、フィードリーダー機能なども追加されている。また、「シンプル」(Essentials)、「ベーシック」(Classic)、「アドバンス」(Fully Loaded)という3つのオプションから選択できるようになる。
提供:Stephen Shankland/CNETこの記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。