7月23日に開幕する「東京2020オリンピック」はほとんどの競技が無観客で行われ、観戦する手段はテレビ放送かネット配信になった。ただしネットのライブ配信を利用する時には注意も必要だ。
アンチウイルスソフトなどを手掛けるトレンドマイクロは19日、東京オリンピックの中継サイトをかたる不審なWebサイトを見つけたと報告した。利用者にブラウザの通知を許可させ、悪質な広告を表示する「ブラウザ通知スパム」のサイトで、ここに誘導するために作られた不正なWebページも複数見つかった。
オリンピック中継サイトをかたる不審なサイト。現在、これらのページはGoogle検索には表示されなくなっているトレンドマイクロは「ネット経由でオリンピックを観戦する場合は公式サイトや提携サイトのみにするべき。よく知られていないストリーミングサイト、特に『アクセス制限のない動画サイト』などと強調しているサイトはサイバー犯罪者によって巧妙に仕組まれたワナである可能性が高い」と警告している。
東京2020オリンピックの公式な動画配信はNHKの「NHK+」、民放のオリンピック公式動画サイト 「gorin.jp」、民放の見逃し配信サービス「TVer」がある。gorin.jpは2008年の北京オリンピック開催時に民放5局が開設したオリンピック競技の動画配信サイトで、TVerも基本的にgorin.jpの動画を配信している。
いずれもPC向けのWebサイトとスマートフォン用のアプリがある。ただ、NHKと民放の2サービスでは配信する競技など内容が異なる。
例えば23日の午後8時に始まる「開会式」はNHKが放送権を持っているため、ネットのライブ配信もNHK+のみ。NHKは総合・Eテレで午後7時56分から生中継を行い、NHK+でもほぼ同時にライブ配信を始める。
NHK+の配信スケジュール(モバイルアプリの画面)「gorin.jp」では開会式のライブ配信はないNHK+は通常、画面内に受信契約を確認するメッセージを表示し、利用者がID登録しないと消えない仕組みだが、東京2020オリンピックの番組は例外としてメッセージを表示しない。オリンピックを機に多くの人に「いつでもどこでも必要な情報が手に入る利便性」を体感してもらい、登録者増につなげたい考えだ。
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