▲©SUGIURA Kohei / Musashino Art University Museum & Library
武蔵野美術大学 美術館・図書館は、同館が所蔵する「杉浦康平デザインアーカイブ」を紹介するウェブサイト「デザイン・コスモス」を公開した。
同サイトは、グラフィックデザイナーの杉浦康平氏がスタッフとともに半世紀以上にわたって手がけた数千点に及ぶデザイン作品を三次元的に再現したヴィジュアル作品集。宇宙空間に漂う杉浦デザインの作品を自由に動かして遊ぶことができる。
作品画像をクリックするとその作品の詳細ページへとジャンプ。「作品一覧」より作品を選択するなど、誰でも自由に、探索し、動かし、選択し、驚き、遊び、学び、楽しむことが可能だ。
▲作品浮遊画面(整列浮遊スタイル)©SUGIURA Kohei / Musashino Art University Museum & Library
▲作品浮遊画面(ランダム浮遊スタイル)©SUGIURA Kohei / Musashino Art University Museum & Library
さらに、杉浦氏が考案し、書籍設計に盛り込んだ独自の造本術を15のカテゴリ・119の手法に細分化して、インデックスを構築。そのインデックスから、「デザイン手法」で紐づけられた作品群へと移動することができるという。
▲浮遊画面での作品選択©SUGIURA Kohei / Musashino Art University Museum & Library
また、各作品の詳細ページには、美麗な作品図版とともに「作品の解説」とその作品に用いられた「デザイン手法の解説」を添えている。杉浦氏によるテキストのほか、デザインチームのメンバーや編集者らの証言によって、制作当時の活気と熱情を感じとることができるそうだ。
▲デザイン手法インデックスよりグループ表示©SUGIURA Kohei / Musashino Art University Museum & Library
▲作品の詳細ページ画面©SUGIURA Kohei / Musashino Art University Museum & Library
そのほか、本を手に取り、カバーを外し、ページを繰る体験を疑似的に表現した「解説動画」が添えられているので、本を三次元的な存在として捉え、建築的アプローチでブックデザイン語法を探求した杉浦のデザイン手法をより深く理解することができるだろう。
「AXIS」編集部(あくしす・へんしゅうぶ)
Webマガジン「AXIS」の編集チーム。デザイン専門メディアらしい情報から、日々の業務で溢れ出しそうなことまで、メンバーの有り余るエネルギーをもってお伝えします。