2021年11月14日 05時00分 (11月14日 05時03分更新)
藤枝東−静岡学園 後半7分、先制点を決める静岡学園・伊東進之輔選手(中央左)=袋井市のエコパスタジアムで
十三日にエコパスタジアム(袋井市)で行われた全国高校サッカー選手権県大会決勝。伝統校による対決は静岡学園が藤枝東を2−0で退け、二〇一九年度の全国制覇以来の全国切符をつかんだ。 (広瀬美咲) 個性豊かなタレント軍団が、まとまりがある組織的な集団に進化した。夏の全国高校総体準決勝で強豪・青森山田(青森)に0−4の大敗したことをきっかけに、守備の強化に取り組んだ。GK生嶋健太郎主将(三年)は「青森山田の守備に圧倒された。今日は、その守備をみんなでやろうと決めていた」と振り返る。 決勝では、J1徳島への加入が内定している玄理吾選手(同)や菊池柊哉選手(同)ら中盤が、献身的な守備で藤枝東の攻撃を封じた。川口修監督から「選手たちはサッカー人生で一番走った試合だったと思う」と言わせるほどの運動量だった。 本格的に守備の強化を始めたのは数カ月前。チームの成熟度は二年前よりも伸びしろがある。守りのレベルをもう一段階上げ、二年ぶりの全国制覇を狙う。 ▽決勝静岡学園 2 0−0 0 藤枝東 2−0 ▽得点者【静】伊東、古川◆古川、攻守に輝き
静岡学園のエースナンバー「10」を背負うMF古川陽介選手(三年)が、攻守に輝きを放ち最高殊勲選手に選ばれた。 決勝では複数の相手選手にマークされ、得意のドリブルを封じられる場面が幾度もあった。そんな中でも優勝をたぐり寄せる2点目のゴールをきっちりと決め、エースの役割を果たした。「チームを助ける大事な1点を挙げられた。ドリブルからのシュートやクロスの質を上げて、全国大会でも観客を魅了したい」と声を弾ませた。◆好機つくれず涙 藤枝東
決定的なチャンスをつくれないまま涙をのんだ藤枝東。シュート数は静岡学園の9本に対し、わずか1本に終わった。小林公平監督は「後半は勇気を持って前に出ようと声を掛けたが、いきなり失点して苦しくなった。もう少し高い位置でアグレッシブに攻撃できれば…」と悔しさをにじませた。 全国への挑戦は絶たれたが、チームは東海地区の上位校が争うプリンスリーグの試合が残っている。MF恒岡大雄主将(三年)は「シーズンが終わったわけではない。プリンスでいい試合をして勝ちたい」と気持ちを入れ替えていた。◆静岡学園・古川がMVP
ベストイレブン、最高殊勲選手は次の通り。 ▽ベストイレブン GK=生嶋健太郎(静岡学園3)、DF=増田七翔(藤枝明誠3)伊東進之輔(静岡学園3)西村湧志(同)、MF=室田悠登(聖隷クリストファー3)高橋隆大(静岡学園2)玄理吾(静岡学園3)古川陽介(同)菊池柊哉(同)、FW=松永颯太(同)藤井斎(藤枝東3) ▽最高殊勲選手=古川陽介▽得点王=藤井斎(5点)▽アシスト王=前島陵汰(3点、藤枝東3)▽最優秀新人=野田隼太郎(藤枝東1)▽優秀DF=佐久間真寛(藤枝東3)▽優秀GK=石坂地央(藤枝東2)関連キーワード
おすすめ情報静岡の新着
記事一覧プラス会員について
中日新聞から
リンク
サイトのご利用について
Copyright © The Chunichi Shimbun, All Rights Reserved.