株式会社レッジが開催中のAI・人工知能オンライン見本市「Ledge.ai EXPO 2021 秋」では、アステリア株式会社によるウェビナー「AIとIoTの統合活用〜簡単迅速なエッジシステム構築を実現するGravioのご紹介」を視聴できる。
本ウェビナーでは、アステリアが提供する顔・人物認識AIをエッジでノーコード設定可能なエッジインテグレーションプラットフォーム「Gravio」の魅力を紹介している。この記事では、本ウェビナーの模様をレポートする。
アステリアの本ウェビナーはアーカイブ配信を実施中なので、まだ視聴していない方はぜひともチェックしてほしい。アーカイブ配信の視聴期限は2021年10月31日まで。
視聴はこちら【無料】顔・人物認識AIをエッジでノーコード設定できるGravio
近年、企業における事業収益の変化や新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の影響を受け、リモートワーク推進やDX(デジタルトランスフォーメーション)推進などの変化が起きた。
2020年8月の調査では、デジタル投資企業はまだ全体の24%程度だが、デジタル投資企業は非投資企業と比べ、収益拡大に成功している企業が2倍もあることが明らかになった。
アステリア株式会社 グローバルGravio事業部 事業部長 垂見 智真 氏は「われわれはもともとスマートオフィス、スマートプレイスといったニーズに対して、AIやIT関連の製品をプロポーザルさせていただいていました。感染症の爆発的な流行によって、これらのスマート化がやらなければいけない喫緊の課題となってきているケースが増えています」と指摘する。
アステリアは、顔・人物認識AIをエッジでノーコード設定可能なエッジインテグレーションプラットフォーム「Gravio」を提供している。本プラットフォームはIoT(モノのインターネット)やAIの知識が少なくても簡単に利用開始できる。
垂見氏は「AI・IoTは『ITの総合格闘技』と言っても過言ではないぐらいいろいろな知識、いろいろな技術が必要です。これまでITの世界では使っていなかったような知識が必要になってきます」「置かれる場所も非常に多様です。このあたりの知識も必要になってきてしまいます」と話している。
「通信の専門家、ゲートウェイの専門家など、それぞれの専門家を集めてチームでやっていくやり方もありますが、やはり『早く安く簡単に』やっていこうと思うと、パッケージとして提供しているものを使ったほうが理にかなっていることがご理解いただけるのではないかと思います」とGravioの強みを訴えた。
「簡単に使えるものでないと意味がない」
Gravioはユーザーがノーコードで簡単に実装できるものだけでも、「温度、湿度、大気圧」「人感」「ドアや鍵の開閉」などの対象データをもとに、「スマートプラグによる電源制御」「メッセージング(LINE/Slack/Microsoft Teams)」といった動作を実現するなど、さまざまな用途が挙げられる。
垂見氏は「本来、システムは簡単に使えるものでないと意味がないと思っています。素早いデプロイ、現場でお使いいただくには簡単さが非常に重要なポイントです。AI・IoTって言うと、従来では『実装に手間がかかる』『複雑』というのが一般的だったと思います」と話す。
「たとえば、センサーを1つ追加するのにプログラムを書き、ドライバーを作り、データの配列を見極めていると、当然時間もかかるし、現場の方々が使えるシステムからはほど遠いものになってしまいます。Gravioはこのようなことを避けていくべきだという理念で設計しました」
Gravioはセンターを貸し出す仕組みで、法人向けのエンタープライズのプランではセンサーを100個まで借りられる。センサーを使うときにはペアリングし、ソフトウェア上で登録するだけだ。
顔認証、人物認証、人の動き認証においては各カメラからのリアルタイム画像がひと目でわかり、さまざまな学習済みのモデルからデータが取れる。人が来たら明かりを付けたり、登録していない人が来たら警報を鳴らしたりできる。これらの実装もノーコードで実現する。
アシックスでは労働時間を15分の1に削減
Gravioはオフィスや飲食店、学校などさまざまな場面で導入されている。
豊洲やまもと眼科ではGravioを活用し、カメラ画像から得た情報を推論でデータ化し、診療所の人数を公式サイト上に表示している。本取り組みにより、患者が安心して空いている時間に診察を受けられるだけではなく、病院は時間帯による患者数のバラツキがなくなったという。
垂見氏は「DXのもう1つの視点である売り上げ機会の最適化にもつながってきます。『(新型コロウイルス感染症による)感染防止対策』と『売り上げ機会の平準化・向上』の両方を満たしている事例です」と解説する。
株式会社アシックスではコロナ禍にさまざまなデジタル化を推進している。東京五輪に出場した選手も履いたアスリート向けのカスタムシューズを手がけるチームがAI・IoTを活用し、ある作業では労働時間を15分の1に削減できたという。
「なぜこの事例をご説明したのかと言うと、現場の方がすべてやっているからです。専門家に一切頼らずに普段アスリート向けのカスタムシューズを作っているユーザー様たちがどんどん実装しています」
本来考えるべきポイントだけに専念できる
垂見氏はまとめとして、「Gravioをお使いただくことで、エッジコンピューティングを導入するうえでいろいろな手間が出てきますが、こういったことを一気に削減していただけます。センサー情報、カメラ情報を一元的に取り扱い、処理することが可能です。結果として遠隔化や自動化を促進し、さらにはデータからこれまでにない気づきを得たり、多様なセンサーから生成される多軸的なデータを使いこなすことで、精度を向上したりできます」とコメント。
「実際のところ、ユーザー様が考えることはどのようなデータが取りたくて、どんなことをしたいか。このポイントだと思います。このポイントに専念していただくために、Gravioという統合プラットフォームをお使いいただくことで、後ろ側の仕組みの部分をシンプルに簡単に捉え、本当に考えていただくところにフォーカスできます。私たちの製品をご利用いただくことで、競合有利性であったり、『攻めのDX』であったりを実現できると考えています」
視聴はこちら【無料】登壇者
アステリア株式会社グローバルGravio事業部 事業部長垂見 智真 氏
アステリア株式会社にてAI・IoTミドルウェア製品「Gravio」事業を統括。大学卒業後、産業機器およびPC関連外資系企業にてエンタープライズ向けのセールス、マーケティングに従事、各種トレーニングやセミナーの講師などを含む、様々なプロジェクトや製品の展開を担当。2015年にアステリアに入社、2018年より現職。
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